三千大仙門

三十一世顧心浄一大和尚は、長く台湾に在って海外開教師として仏法興隆に専念しました。昭和21年(1946)帰山した時、山門を是非楼門式にと発願しましたが、病に倒れ果たすことができませんでした。この三千大仙門は、平成5年にその志を継いで完成したものです。仙台はもともと仏教に大変深い因縁を有する土地です。仏教伝来と共にインド、中国の千躰仏信仰が日本に伝わり、青葉城の地域にも千躰仏が祀られていました。政宗公は築城の為にこの千躰仏を他に移しこの城を千躰城と呼んだと言われています。その後千代城とし、後に仙台城と三転したと伝えられています。仙台の地名は千躰仏を基としています。三門とは、「智恵」「慈悲」「方便」の三つを言いますが、それぞれに千躰仏を祀るので「三千大仙門」と銘名されました。「大仙」とは仏の別称です。

【 智 慧 門 】
智恵とは「おさとり」である。釈迦はすべてを「因縁」と悟られ、二見の対立を捨てられた。智恵門には三世三大尊(弥陀、釈迦、弥勒)の三尊仏と釈迦牟尼仏一千体が祀られている。
【 慈 悲 門 】
抜苦を「悲」といい、与楽を「慈」と言います。慈悲門には、薬師三尊、十二神将と薬師如来一千体が祀られている。
【 方 便 門 】
正直を「方」といい、己を外にするを「便」と言います。方便門には、弥陀三尊、十四讃嘆菩薩と阿弥陀如来一千体が祀られている。